2013/09
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静かな時を越えて。
ダブルキャリアのライトくんを、見送った。

とても静かな時間。

何度その時間を過ごしても、慣れることは無く、ただ涙が流れ、最後の時間の、過ごした時間の、あれやこれやを思い出し、また涙がとめど無く溢れてくる。

辛い、辛い、時間。


不自由な身体を脱ぎ捨てる、瞬間。



だけど、痛みをもう我慢することも、ない。

苦しい瞬間を、待つことも、もうない。


それだけを救いにして。


静かな時を、越える。



ライトくんを保護したのは、今年の5月半ば。



4ヶ月しか一緒に過ごせなかった。

4ヶ月も一緒にいたのに、本当に安心出来る場所にはしてあげられなかった。


ライトくんは、保護時、噛まれた傷と外耳炎で耳の周りが大変なことになっていて。

拭いても拭いても真っ黒になってしまう耳を、毎日綺麗にしてあげるために抱っこすると、固まってしまい。

ケージに戻しても、フリーズ。

脱水も酷かったし、口内炎も酷かったから、補液しても、お薬を飲ませても、とにかく固まってしまう子だったから、ある意味投薬や補液には何も問題はなかったけれど、どうにかして心を開いてほしかった。

だから毎日少しでもいいから抱っこしたり撫でたりしたけど、頑なに固まったままで。

保護してから栄養状態が少し改善したかな?と思った頃に、何度かフリーにしてみようとしたけれど、ケージから出しても出しても戻ってしまう。

おまけに猫同士の挨拶がとっても下手な子で。

普段は穏やかな風雅くんが挨拶をしに行ったら、いきなり手が出てしまって怒らせて。

だから、安全を求めるとケージから出せるのはあたしが保護部屋にいる時間しかなくて、だけどケージから出るのは嫌だと拒んでるから、どうにもしてあげられないまま時は過ぎ。

調子が良い時は、あまり変わらない表情の子だったけれど、それでも撫でている時、気持ちが良いのかな?と思える日もたくさんあった。

だけど、どうしても甘えてもらえるようにはならないまま、一ヶ月ほど前から体調が落ち始めて。

口からの匂いはどんどん強くなり、食べる量も減りはじめて。

食べられるもの、食べてもらえるものを探して、ケージの中に何個もお皿を並べて。

何種類かの好物を見つけて、それを買い込んでくると食べなくなる…というのを繰り返し、最近は焼きかつおしか食べてくれなくなって。

二週間ほど前からは、焼きかつおすらも数口食べてくれるのがやっとだったから、少しだけ強制給餌をしたり、痛み止めのお薬を増やしてみたり。

病院に行くと、診察台の上でパニックになってしまう子だったから、先生に頼んでインターフェロンの連続投与をシェルターでやらせてもらいはじめた。

補液は楽になるのが分かるのか、静かに受け入れてくれる子だったし、涎と膿で、毎日黒く汚れてしまう口の周りを拭くときは、とても気持ち良さそうで。


だけど四日前の朝、いつもと同じようにお口の周りを拭いてたら、顔の毛が大量に抜け落ちて。

良く見てみたら、頬に穴が開きはじめていて。

夜には頬の穴が拡がって、顎の皮膚も割れてきて、もう、強制給餌をするのも、やめた。

できなかった。


もう、あたしに出来ることは、撫でてあげることだけだった。


痩せた身体を、ゴツゴツした骨ばった身体を、撫でて、撫でて、名前を呼んで。

亡くなる前の日、危ないかな?と思って、みんにゃさんのお世話を終わらせてから、名前を呼んで抱っこしていたら、初めて喉を鳴らしてくれた。

嬉しくて、でも、堪らなく辛くって。

だけど辛いのはあたしじゃなくてライトくん。と涙を抑え込みながら抱っこして。

気持ち良さそうに眠りはじめたから、ケージに静かに戻して眠る姿を眺めていたら、そのままあたしは床で寝てしまい。

ふっと起きたら、ライトくんはまだ寝息を立ててくれていて。

次の日も、お世話の合間に、何度も何度もキャリアっこの部屋に行き、何度も何度も抱っこして。

お昼前かな。

抱っこして撫でながら名前を呼んでたら、初めてにゃー、って鳴いてくれた。

耐えきれずに涙が、溢れた。

…ズルいよ。

そんなの、ないよ。

と、ライトくんに向かって文句を言いながら、そのまま何度も名前を呼んで。

何度も何度もお返事してくれた。


夜になって、息が粗くなってきたから、夜通しキャリアっこの部屋に戻りながらお世話をして。

明け方に、痙攣が始まったから、そこからはずうっと抱っこして。


でも、昨日は圏内でのお手伝いを頼まれて、まること待ち合わせして、出かける予定をしてた。

そろそろまることの約束の時間になって。

みんにゃさんの朝ご飯は、一部屋ずつあげる度に、ライトくんの元へ戻るかたちでなんとか終わらせたけれど、朝のちびちゃんのお散歩が、まだ出来ていない。

抱っこしたまま、まるこに電話して来てもらい、無理を言ってちびちゃんのお散歩をお願いして。


ちょうどちびちゃんが、いつもの池に着いた頃、ライトくんの呼吸は、止まった。


静かな最後だった。


痛みを我慢することも、空腹を耐えることも、もう、ない。

…苦しまなくて、苦しむ時間が長引かなくて、良かった。


…良かったなんてホントは思っていないけど、そう思うしかないんだもん。

そう思わなきゃ、耐えることなんて、乗り越えることなんて、出来ない。


白血病やエイズとは、戦う術がほとんど無いから、発症してしまったらもう、あとはどれだけ穏やかに過ごしてもらうかを考えるしか、出来ることは、ない。


自分の無力さを、どれほど呪っても、悔やんでも、もう、なにもしてあげることは、ない。


涙が零れるまま、床に下ろしたライトくんを眺めていたら、まるこがお散歩から帰ってきて、隣に座って一緒に泣いてくれて。


お庭に眠る仔猫たちのためにねーねーさんが植えてくれた、綺麗に咲いたマリーゴールドを、ライトくんの手に添えて。



二人で静かに、泣いた。



白血病なんて、
エイズなんて、
FIPなんて、
なくなればいいのに。

もの言えぬ子たちに、苦しみしか与えない病気を、治す薬も作れないニンゲンという生き物。

人災に巻き込まれた、もの言えぬ子たちを、苦しめ続けるニンゲンという生き物。

そして、保護したくせに、本当の安らぎを与えてあげられなかった、あたしの役不足。


ごめん。

本当に、ごめん。

謝ることしかできないけれど、
心が粉々になりそうだけど、
ここで立ち止まることは出来ないから、
いつかあちらの世界で出会う日まで、
バイバイ。


早く生まれ変わってくるんだよ。

次はあたしなんかと出会わぬように、
幸せなおうちをちゃんと見つけてね。


ライトくん。


大好きだったよ。


ホントだよ。


ごめんね。

でも、会えて、良かった。

あたしの勝手な思い込みだけど、
出逢えて、良かった。


静かに眠ってね。



そして、ホントに早く生まれ変わってくるんだよ。



バイバイ。
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プロフィール

犬班A。

Author:犬班A。
諦めの悪い40代。
絶対に、命を、諦めない。
例え蜘蛛の糸しか繋がっていなくても。

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